初めてでも簡単!切り絵の切り方
繊細で難しそうな切り絵を初心者でも簡単に切る方法
皆さんこんにちは。E.C.&Life(イーシーアンドライフ)作家のみぃです。
本日は初心者さんでも切り絵を失敗無く切るための詳しいやり方を、実際の手順を交えながらご紹介したいと思います。
とはいえ、みぃって実際切り絵上手いの?と気になる方もいるかもしれません。どうせ教わるなら上手い人の方がいいに決まっていますよね(笑)
私は切り絵歴まだまだ2年目の、初心者ではないけど上級者というには心許ない経歴になります。というわけなので上級者の方がもしいましたら内容に期待はしないでください(^-^; 今回はあくまで初心者さん向けのブログになります。
ここ2年程ほぼ独学で切り絵をしてきましたが、初心者さんがわからないであろう部分等、自分なりの答えを提示しようと思います。
図案の描き方。下絵の固定の仕方とおすすめの道具。どこから切るか。どんな順番が失敗しにくいか。
失敗しない切り絵図案の描き方。
切り絵図案の描き方で基本的なことは、全ての線を繋げて描くこと。初心者さんにおすすめなのは、線を太目に描く。紙に描いた図案をお名前ペン等でなぞって太くするのが効果的です。もしくは、細かい部分を最小限に留め、インクのよく出る太さ0.5以上のボールペンでなぞりましょう。
今回例として使用する図案です。私は普段切り絵を使用したアクセサリーを作成しているのでサイズは小さなものばかり切っています。
泡っぽい部分ではなく直線が多い部分くらいの密度であれば初心者さんでも失敗はしづらいでしょう。
黒い部分は切らない部分です。わかりやすいように切らないところは塗りつぶしておいてください。
余談ですが図案を描く時、線を繋げる為の線で迷ったりしませんか?私はよくあります。特に二次元キャラの切り絵をしようかと思うときに。顔のパーツを違和感なく繋げるのって難しいですよね。
最近はそんな時適当に植物を描いてしまいます。顔の端に花を描いて、つるみたいなので別になってしまっているパーツとくっつけます。一気にアート感が増して楽しくなるかもしれません。
失敗しない切り絵の下絵を固定する方法。
切り絵を失敗しない為には下絵の固定は最重要と言っても過言ではありません。切ってる最中に下絵がずれれば必ず失敗します。では、下絵が絶対にずれないようにするにはどうしたらいいのでしょう?
一番おすすめなのはスプレーのりです!とは言っても私は使用しません(^-^;
貼って剥がせるスプレーのりは特に大きな作品を作る方におすすめです。均一に全体を糊付けしてから切り絵をするので下絵がずれる心配がありません。
おすすめのスプレーのりは3Mスプレーのり55です。
※使用する際は換気、マスクを着用の上、周囲に接着剤が付かないように注意して行ってください。
私がスプレーのりを使用しないのは作るものが小さいのと、切り取った紙も別の作品に使用するからです。それがこちらの作品になります。今後こういった作品を更に展開していく予定です。
細かい部分まで出来る限りの再利用をするために、全体を糊付けしてしまうことは出来ないのです(^-^;
では私が実際に行っている下絵の固定方法をご紹介します。
こんな感じで、大きなスペースのある部分はホッチキスで、スペースのない部分をマスキングテープを小さく切ったもので固定しています。
これらを使用して固定する場合、大事なのはなるべく多くの場所を止めることです。止める場所が少ないと下絵がその分ずれやすくなります。
マスキングテープのみで止める場合はほぼ隙間なく。ホッチキスで止める場合は大きさにもよりますが最低2か所、できれば四隅以上止めましょう!
尚、ホッチキスを使用する場合、切る場所からある程度離れていないと上手く切ることが出来ませんので、適度に離して止めてください!
下絵が絶対にずれない方法は、実はもう2つあります。カーボン紙を使用する方法と、切り絵用の紙を使用する方法です。
カーボン紙は上から書いたものが下の紙に転写される紙で、切り絵を行う本体の方に下絵を転写することでそもそも固定を不必要に出来ます。デメリットは転写した線を消すことが出来ないことです。
切り絵用の紙は裏表で紙の色が違うものになります。白い裏に下絵を描いて切り絵を行い、表に返せば真っ黒な切り絵になっているという代物です。デメリットは色のバリエーションがありません。
そしてカーボン紙も切り絵用の紙も、左右のある絵の場合、最後に裏返すので絵を反転して描いていないと失敗になります。
カーボン紙は百均でも手に入るのでこういった類を試してみたい方は先ずは百均のカーボン紙で試してみるといいかもしれません。
切り絵を切る為の道具
切り絵の下絵を固定出来たら次はいよいよ切っていきます。では、切り絵を失敗しない為にはどんな道具があるといいのでしょうか?
特に大事な道具となるのはカッターですよね。私は愛用のカッターを親しみを込めて相棒と呼んでいます(笑)
私が使っている相棒はNTカッターD-400というリーズナブルなカッターのシリーズを使用しています。
本体の色はD401Pという型番で色違いが存在しています。せっかくの相棒ですから、お好きな色でお迎えしてみてください。
私の相棒は緑です。
切り絵をするのに普通のカッターでは駄目なのか?
中にはそう考える方もいるでしょう。普通のカッターであればどの家庭にも対外一本はあるはずですから。
結論から言いますとおすすめ出来ません。普通のカッターでは小回りが利きづらく、細かいところを綺麗に切り抜くことが困難だからです。
中には切り絵を普通のカッターで切っている猛者もいますが、よっぽどカッターの扱いが上手くないと失敗します。最低でも百均のデザインカッターを用意しましょう。
では百均とこれらのデザインカッターの性能の違いを簡単に紹介いたします。
先ず、私が持っている百均のデザインカッターは、ダイソーさんのものです。
持っているデザインカッターを並べてみるとこんな感じです。
見た目にはわかりにくいですが、持ってみると先ず太さが違います。
ダイソーさんのデザインカッターの方が若干太いです。
後これは画像でもわかりやすい点、刃の大きさが全然違いますね。ダイソーさんの刃はとても大きく、深く切りたい場合にはNTカッターよりも活躍してくれそうです。
逆にこの大きな刃と、それを支える構造がきっちりとはしておらず……切り絵をする時には刃が僅かにぐらぐらしてしまいます。勿論これは失敗の要因になりかねません。
ダイソーさんのデザインカッターはそう言った点で切り絵にはあまり向いていないでしょう。果物彫刻とかの方が向いていそうかなと思います。
私は現在こちらは主にパステルを顔料として削るのに使用しています。
次に、カッティングマット。
切り絵をするのには、切った部分がより見えやすい白系のカッティングマットがおすすめです。
切り絵に紙で色を付けたい場合、トレース台もあると便利ですよ。その場合トレース台対応のカッティングマットにしておくと切った場所が一目瞭然に出来ます。
こんな感じで、トレース台にカッティングマットを置いて、その上で切り絵をします。疲れがちな目の補助になってくれます。
私は二時間くらい切り絵に没頭して目の疲れから頭痛くなったりしがちだったのですが、トレース台買ってからそういったことが今のところなく助かってます。
ところで、デザインカッターの刃には二種類の角度があります。
45度と30度です。
見てわかる通り、45度より30度の方が角度があって鋭くなっています。
目の錯覚で45度の方が細く長く見えますが同じ太さ長さです。
使うデザインカッターによって刃も変わるので替刃を買うときは使っているデザインカッターに対応しているか注意して買ってくださいね!
私が使用しているNTカッターD-400系の対応替刃はこんな感じのパッケージです。
1ケース40本入っているのでそれだけ持っていたら当分安心です。5本ずつ小分けに梱包されているので取り出す時に怪我をすることもないですよ。ただし開けた後の替刃は別で管理しましょうね。
替刃と言えばもう一つ、知っておきたい知識があります。
デザインカッターの刃を替えるタイミング
です。
切れ味が落ちてきたかどうかなんて、未だ私でも気付けないですから(^-^;
先ず、デザインカッターの切れ味が落ちてきた時に紙が切れなくなるなんてことはありません。
切れ味が落ちてくると、不意にデザインカッターが紙の上を滑ってしまったりします。そうなると下絵部分だけに切れ込みが入ったり、切り絵本体にも刃が通ってしまう可能性があります。
この現象が起こる様になったらなるべく早く刃を替えましょう。
もっと安全に刃を替えるタイミングを見分けるのには、切り抜いた小さな紙を使います。
ぷすっとデザインカッターを紙に刺して、持ち上げられれば大丈夫です。持ち上げにくくなってきた時が替え時なので、切り絵から切り抜いた紙をどける時は積極的に刺していきましょう!
替刃には45度と30度がありますと先ほど説明させていただきましたが、じゃあどっちの角度を使えばいいの?と皆さんお思いでしょう。説明させていただきます!
デザインカッターの45度と30度の刃の簡単な使い分け方
先ず、45度は一般的なカッターと刃の角度は同じです。持ち方がペンと同じ分、デザインカッターの方がより精密に切り進めることが出来ます。ただし一般的には30度の刃には敵いません。
より鋭利な30度は、細かい調整を容易にし、切りすぎによる失敗を減らします。これは慣れれば慣れるだけ綺麗に切り絵を仕上げられる可能性を秘めているのです。ただしこちらは精密な分長い直線等はあまり向いていません。
切り絵をするのには基本的に30度の刃がおすすめです。大きな作品の最後の切り抜きには45度の方がおすすめです。
ただ、中には45度の方が使いやすいという方もいますので、必ずしも30度で切り絵をしなければいけないわけではありません。より使いやすいと思った刃を使いましょう!
切り絵ってどこから切ればいいの?
ここからはようやく、切り絵を実際に切っていきたいと思います。
下絵を固定したものをカッティングマットに置いて、デザインカッターをペンと同じ持ち方で構えます。そこで初めての方は思うはず。どこから切ればいいんだろう……と。
切り絵は一度失敗すると取り返しがつかないことが多いので大体の方は慎重になってそう思います。失敗せずに完成させるには、切り抜く順番はとても大事です。
切り絵を切り抜く時に失敗する要因の一つとして、切り取って脆くなってしまった場所に力が加わってしまうことがあります。この失敗は切り抜く順番を間違えなければほとんどの場合回避出来ます!
その順番について、実際の手順を交えながら説明いたします。
先ず、一番最初に切り抜く場所を決めます。下絵全体を見て一番線の密集しているところを探してみてください。同じような密集地が何か所かある場合は、一番真ん中に近い密集地を選んでください!
そこから一番小さな切り抜き箇所を、最初に切り抜きます。切り抜く時は下絵の黒い部分を残す為、線の少し内側を切ってください!
私は羽根上部の泡の密集地を選びました。その中で一番小さな泡から切り抜き開始しています。
次に、密集地の中で最初に切り抜いたところとなるべく隣接しているところを切り抜きます。他に失敗しそうな小さな切り抜き箇所が同じ密集地の中にあればそちらを優先します。
密集地内の一番小さな切り抜き箇所です。純粋な円は失敗する可能性が高いので隣接部分よりも優先しました。
円の切り抜きは二つの方法があります。初心者さんは何度も刺すように、多角形をイメージして切り抜いてください。
デザインカッターに慣れたら刃をゆっくり回転させながら切り抜いてみましょう。指でデザインカッターを僅かに回すか、手首を僅かに回す感じです。小さい円は無理せず何度も刺して切り抜いてくださいね。
続けて隣接しているもう一つの泡も切り抜きました。すると、切り抜かれていない部分が一か所、離れ小島になりかけているのがわかりますか?
大きめの泡を切り抜いてしまうと繋がっている部分が小さく残ってしまうのがわかれば、失敗を防ぐことが出来ます。
今回はそのまま一度放置して、もう一つの小さな泡を切り抜くために連なった泡との間を切り抜きます。
ここで間を先に切り抜いたのは切り抜くための面積の問題です。
回りが切り抜かれていればいる程紙は脆くなり、破れやすくなります。
切り抜かれた面積が大きく、細い線で残っている部分が引っ張られると簡単にちぎれてしまうでしょう。それを防止するために、真ん中に近いところの密集地帯から切り抜きを開始するのです。
切り抜いたところに負担をかけずに手を置けるように切り抜いていくことを意識して進めていってください。
上の泡全体を切り抜きました。一番細かいところが終わるとちょっとほっとしますよね。しかし一番失敗しやすいのは細い線なので油断せず切っていきます。
羽根真ん中の線を切り抜いていきます。一番下を先にやってしまうと脆くなった部分に力が加わってしまいますので、あと回しです。
切り抜き済みの箇所に隣接している小さなところから順番に、中央の模様を仕上げました。
下絵を回したりしながら手を置く場所を確保してくださいね。
根本から外側に向けて、中央側先で切り進めます。
泡模様が全て切り抜けました。このまま内側から外側を徹底して仕上げます。
これで切り絵の内側が全て切り抜けました。外周を切れば切り絵の完成です。
外周も失敗しないように慎重に行いましょう。ホッチキスに引っかかって綺麗に切れないということがないように、もし引っかかりそうだったらそこだけ切る直前に外してしまうのも手です。
どうだったでしょうか?
少しでもわかりやすいといいなと思いながらここまで書き進めてまいりました。後ひとつ。簡単な模様の切り抜き順を簡単にご紹介しますので、合わせて参考にしてください。
均等な模様を切る順番
こんな簡単な格子模様をご用意しました。
大体均等で先ほどのものと違い、密集地点がありませんね。こういうものはどこから切ればいいのでしょうか?
これは中央辺りから切ってしまってもいいですが、上から順番に切り進めてしまいましょう。
手書きなので全然平等じゃないのは目をつぶってください(^-^;
こういった模様は端が一番小さくなりがちです。慎重に一か所ずつ、離れ小島を作らないように進めていきます。
切り抜き済みの部分と接地面が多い方の端からを徹底してください。画像だと右下部分からになります。
これを最後まで繰り返せば模様だけの切り絵が出来上がります。
切り離す時は切り残しがないかしっかり確認してから行いましょう。
切り抜きに失敗しなければ手書きでも結構綺麗な格子模様が出来ますよ。
ここまでお付き合いありがとうございました!今度は切り絵に色を付ける方法をまとめたいと思っていますので、色を付けたい切り絵を用意してお待ちください!
以上、E.C.&Life(イーシーアンドライフ)作家のみぃでした。
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